2020年7月6日月曜日

ラネーメ民話「大遠小周」の翻訳

《nistaxerf mors mol nistastieniesal》
salfli'ar tisod elx selene icveo lex kafi'a nikul'd lyx.
la lex veles talso fulx cene firlexo mels eter'd fusaf.
mal, salfli'ar derok lartass mels melferto la lex.
pa, lyx veles niv melferto.
salfli'ar nea lkurf ny la lex.
"edixa deliu mi text larta zu es niv etxaata."
snylod larta dytysnon klie mal lkurf ny la lex.
"Lu salfli'arsti, harmie selene co firlex lartassa'd fusaf?"
Salfli'ar vietist ny la lex.
"Corln voles nieciser's faller loler larta fal undestan. Mi ydicel la lex."
Snylod larta vietist ny la lex.
"Mal, Salfli'arsti, harmie co tisod niv mels mele'd lartass?"
Mal, Edixa salfli'ar firlex ny la lex.
Deliu larta ylettavon morliul faistavertz.

《大遠小周》
(以下、jekto.vatimeliju)
ある王が、光る龍の卵を得たいと思った。
この卵を食べると人の心を知ることができる、と言われている。
ということで人をそこかしこに行かせた。
しかしながら卵は無かった。
王は「(卵を見つけるには)バカでない人がここに来るべきだろう」と思った。
新たな人が来て「王様、なぜ人の心を知ろうとするのですか?」と言った。
王はそれに対して、「(世の中には)多くの人がいるので、私に抗おうとする人が必ずいるはずだ。それが恐ろしいのだ」と返事した。
再び(賢者が)言った。「では王様はなぜ近くの人々のことを思わないのですか?」
王はついに近くにある小さな物というのは軽視すべきものではなく、重要視すべきものだと理解した。

或(あ)る王(わう)光(ひか)りたる龍(りゅう)の卵(たまご)を受(え)んと心(ほっ)す。
人(ひと)言(い)ふ、此(こ)の卵(たまご)を口(く)らへば即(すなは)ち力(よ)く人(ひと)の心(こころ)を識(し)る。
而(しかう)して人(ひと)をして此亦彼処(そこかしこ)於(に)行(い)か与(し)む。別而(しかれ)ども卵(たまご)無(な)し。
王(わう)心(おも)ふに、獣(おろか)なら無(ざ)る之(の)人(ひと)須(すべか)らく来(き)たるべしと。
新(あらた)なる人(ひと)来(き)たり而(て)言(い)はく、「御(おん)王(わう)噫(よ)。何(なんのゆゑ)に於(お)いてか人(ひと)の心(こころ)を識(し)らんとするや?」
反(かへ)して言(い)はく、「人(ひと)多(おほ)けれ而(ば)我(われ)に抗(あらが)はんとする之(の)人(ひと)須(まさ)に在(あ)るべし。此(これ)怖(おそろ)し」
再(ふた)たび言(い)はく、「而(しかう)して汝(おかみ)何(なんのゆゑ)に於(お)いてか周(ちか)き人等(ひとびと)を心(おも)は無(ざ)るや?」
王(わう)終(つひ)に識(し)る、周(ちかく)に在(あ)る之(の)小(ちひ)さき物(もの)軽(かろ)から無(ず)し而(て)錘(おも)しと。

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