2018年12月1日土曜日

c/k書き分け問題を考察する

悠里・大宇宙界隈 Advent Calendar 2018 一日目の記事です。

1. あぶすとらくと

こんな話がある。
つまり、「悠里は万年メンテ界隈」という話だ。悠里における創作は漸進主義的なもので、進歩していく創作であると。科学的考証やデータの統一化、整理などが常に行われ続け、不明瞭な部分が明らかにされていく――そういう、創作であることは古理字存続論争などで明らかになっているものだろう。というわけで、悠里・大宇宙界隈AdC2018の最初の記事にふさわしいのはそういった原則に沿ったものだろうと思う。

 まあ、クソみたいな御託はおいておくとして、この記事は先日私が以下のような前々からの疑問をツイートしたところから始まっている。
この記事ではこの問題について考えていきたい。

2. /c/と/k/の状況整理

/c/と/k/は碑文体の時代から書き分けが起こっている。これはつまり、碑文体が用いられていた古リパライン語後期には既に/c/と/k/を書き分けていたことになる。逆にロライヘル文字には本来/k/しかなかったため古典リパライン語の最初期に/k/と/c/の書き分けは無かったことになる。

古リパライン語の/c/と/k/は本来[k]で発音されていたが、中期リパライン語までに多くの/c/は[s]に変化していた。古典リパライン語の/c/に由来する古ユナ語の*cに属する27単語中、[s]になった*c2は16個である、[k]になった*c1は7個である(ゼロになる*c3は4個、chになる*c4は1種類)。比較すると、どうやら*c1はo, aなどの紅母音に属する母音が続く場合が多く、*c2は蒼母音に属する母音が続くものが多い。/c/の状況も整理すると以下の通りになる。

《/c/》
古典 /c/ [k] → 中期 /c/ [s]
古典 /c/ → 古ユナ語 /k/(*c1) [k] /___o, a もしくは ___r もしくは ___Vn
古典 /c/ → 古ユナ語 /c/(*c2) [s] /___i, e, u, ə

古典 /c/ → 古ヴェフィス語 /ch/ [ʧ] → 現代ヴェフィス語 /ch/ [ʃ]
古ヴェフィス語 /ch/ [ʧ] → 現代ヴェフィス語 /s/ [s]
古典 /c/ → 古ヴェフィス語 /s/ [s] → 現代ヴェフィス語 /s/ [s]
古ヴェフィス語 /s/ [s] → 現代ヴェフィス語 ゼロ / 語中

《/k/》
古典 /k/ [k] → 中期 /k/ [k]
古典 /k/ [k] → 古ユナ語 /k/ [k]
古典 /k/ [k] → 古ヴェフィス語 /ch/ [ʧ] → 現代ヴェフィス語 /ch/ [ʃ]
古典 /k/ [k] → 古ヴェフィス語 /k/ [k] → 現代ヴェフィス語 /k/ [k]
古典 /k/ → フラッドシャー語 /ch/ [ʧ]

興味深いのは*c1/c2のような変化はヴェフィス語では/k/に対して起きているということである。
恐らくヴェフィス語族で起きている/k/ -> /ch/の変遷は/c/で起きた変化に対する類推で発生したのだろう。
ユナ・リパラオネ語派ではそのまま残ったので語族ではっきり別れているのが良くわかる。

3. 適当に考える

ロライヘル文字で書かれていた古典リパライン語の時期までは/k/と/c/は分類されていなかった。だが、碑文体で書かれる古典リパライン語後期で/c/が生えて、その音声は[kˤ], [kʲ], [c]のようなものであった。発音変化の初期/k/と/c/は混同されることが多かったが、後世になってユナ・リパラオネ語派では口蓋化したために/k/, /c/の書き分けが明確化した。








2018年11月24日土曜日

「"Icekai"に関する質問」への回答

以下、>で始まる行以外は私の追記である。

>"Icekai"に関する質問などです

>2話
>第6段落(台詞は1段落) ネートニアーだからウェールフープのことをよく知らないというのはおかしいですか?
 時代によるだろうと思う。例えば、ADLP統治時代の人間はケートニアーとネートニアーが差別的分離にあっていて、ウェールフープ学もケートニアーのものだとされていたためにウェールフープが良く分からないという状態はありえる。ただ、独立国家戦争時代以降の義務教育ではウェールフープが偏在する科学的要素であることも含めて、大抵の人間がウェールフープ学の基礎は知っているので。

>7 内容的にも微妙な箇所だったので書き直しました。Mi qune niv 'werlfurp' pa icekai ad co'st l'tisod waxunde lais nasteonj. 「ウェールフープが何かは分かりませんが、イセカイとあなたが想像している異世界は全く違うものです。」 
 l'tisodが無理やりな感(eul'tisodならありだが、詩語でもないのにこれを使うのは不自然)がするので、lex tisodに開くことを除けば文章に間違いはないと思う。

>9  la molよりstysnonが良いという記述を見たのですがmoloはどうなんですか?
 moloも割と多用されるので一応ありです。もし違和感があるならco'st moloにすると良いのかもしれない。

>10 esoにもceneはかかると思いますが(la lex'iと格は明示したとして)「それができること」の意味になりますか?
 la lex'iと格を明示した場合は他動詞用法でesoにまで掛かって「それができること」になる。

>12 Liaxa~fal~をLiaxu~lerj~に変更しましたが時間的な話にもlerは使えますか? 
後半、「こうしてここにいる」のニュアンスはどうやったら出せますか?
 "lerj lovik nestil"にすると「先程から」みたいな感じになる。「こうしてここにいること」はやはり-stanで強意にすること(つまり、molostan fal fqaとか)が良さそうという印象がある。

>14 natの訳が抜けている気がしますが「まだ聞きたいことがある」で合ってますか?
 確かに訳出が抜けてますな、「まだ訊きたいことがある」で正しい。

>3話
>1 「今の俺はどういう存在なんだ」です。Hame no io mi lex es stysnon es?で言えますか?
 それだとニュアンスが少し変わってくるから、"Mi veles deroko mels e fua harmie?"とかなのかなあ。

>2 kranteのところ、誰かが書く→書かれている という認識で良いですか? 
また、主人公の前世はまだコンピューターが(少なくとも一般には)ない時代のファイクレオネという設定(よってaplansalustaxmはない)なんですが、戦争で死んだことに矛盾しない時代設定はありますか?
 うーん、celixiaen vepaleaが一番妥当かと思うんだけどなあ。もし不自然に思うのであれば、veles krante(rg)oでも不自然ではないです。

>3 はい来た名前の話。「選ばれしもの」ならveletextijuとかでしょうか。現状は適当に略してましたね。「勇ましい」ならkaimafisとかterstiju?リパライン語的におかしい点があれば指摘して下さい。
 基本的にリパライン語の名前を作る時は神族やアロアイェーレームから採用するか、-iju, -ija, -afis, -afa, -rdiaなどの語尾を一般名詞に付けて名前を作ります。なので、「選ばれし者」はvelertextiju [vel-e-r-text-iju]、「勇ましい者」はkaima(v)afis [kaima-v-afis]またはterstijuはそのままで大丈夫でしょう。

>6 最後、「意思に応えるかのように変わる」です。xaleの用法2の前半のつもりですが、どこか間違っていますか?
 多分間違っていないけど、"stiesaino'it tisodo xale jur e'c"みたいにしたらわかりやすかったかもしれない。

>8,9 新語を使ってAnfitir celnirfe→Anfarmiavo, anfirirrgal→omoinとします。造語ありがとうございました。
 omionですな(本文確認したけど大丈夫だった)

>10 snostacirlan、スペルミスというか適当な略ですね。この辺の言葉を悠里世界で使われるものとするかIcekai固有のものにするかは結構迷ってます。どちらにしても修正が必要ならします。
 どっちでもいいかなあ、正式な造語法に乗っ取るとsnostiracirlanになるけど。とりあえず辞書登録はしたので修正するかはお任せです。

>11 1つ目のcirla ioは「実は」という意味にとれますか?
 "liaxu mi'st xelerl elx jol es snostacirlan fal cirla."と書くとそれっぽいですね。リパライン語の構造は大体「前置詞節 (主語-'s(t) 目的語-i(t) (副詞) lex 従属動詞) 主語 (副詞) 主動詞 (副詞-j) 目的語 (zu 従属動詞 副詞-j 主語-'s(t) 目的語-i(t)) 後置詞節」なのでこれに沿うのが自然になるので重要です。
>結局la zu~ってどうなんでしょう。
 無難なのは、"~pa firlex niv eso la lex feat harmie fal cirla."とかですかねえ。

>karnivo,方言になったという話ですが辞書では方言でなくなってますね。
 タグを付け直しておきました。

>2つ目のcirla ioがdeliuにかかっていると読むことはできませんか? 
 「本当に望みを言うべきだろうか」だと、"Lirs, deliu mi lkurf elx karxo fal cirla?"とかが自然かと。

>最後から2番目の文、内容的にも微妙なので書き直しました。Firlex, edixu pesta at snostacirlanastan mi'st tisodo'it stiesainen destek.「そういえば、今までもステータスは俺の考えに応じて動いていた。」どうでしょうか?
 "firlex, edixu snostacirlanastan stiesainen destek fai tisodo mi'st el no."とかにすると自然です。

>12 snostacirlan'd alsは「ステータスの全て」になりますよね。
 正しくは「能力の全て」じゃなくて「ステータスの全て」でしたね。

>4話
>2 klianですが、いわゆるスライムですね。普通の意味でのスライムがあまり有名でなければあえてこいつはゼリーと呼んでも良いと思います。
 なるほど(だいたいそんな辺だろうなと思っていた)、ただ訳で勝手にスライムとか付けてもあれなのでクリャンと訳してました。(クリャンをゼリーと訳すのも少し違うので)

>4 第3文は結局どうすればいいですか?
 「傷まないことを理解して落ち着いた」ならば"Mal, mi firlex styvudo niv melx liaxa tyrnees."とかで良さそう。

>第8文、「考える時間ができた」はどう表現すれば良いでしょうか?
 "Mal, e lidyst tisodil mi'st."とかが良いのかなあ。

>elとかいう前置詞、便利すぎるので「初学者」にも載せてほしいです。
 了解です、対応したいと思います。

>7 ここでのjunarleは「傷つく」になるはずです。「怯む」なら-'iがあるので。
 確かに訳のミスですね。e's e'i junarleが怯むでした。

2018年11月13日火曜日

"Icekai" es xorln unde #4の精読


和訳は私による拙訳であり。非公式である。

Liaxa xelerfka melx dovied ankalef fonto mal cyfoi mol fal restut mal dzosnir kinieson mol fal fasta ad pesta.
周りを見ると、太陽が前方にあるとして、森(木?)が左にあり、前後に(?)草原が広がっている。
→fal fasta ad pestaで「前後に」という用法は記録されてなかったが、比較的自然なので採用する。
→"dovied ankalef fonto"が良く分からない。直訳すると「太陽が前だとする」になって意味がわからない文章になる。

Mal, fhasfa xale kaxilijas mol fal tesnok dea.
そして、村のような何かが右にあるのだ。

Selene mi virot larta fon fqiu unde gelx lecu mi tydiest la lexe'l.
俺はこの世界の人に会いたかったから、そこに行こう
→virotに-'cが必要なのでは?と思ったが、辞書を見たらmol型動詞だったので要らなかった。
→gelx以後の文のlecuはjolの方が良いかもしれない。

Edixu irxon des melx liaxa firlex zelx fhasfa'd xorln tiepysn imalyrkergon mol.
暫く歩くと、理解した。つまり、何か見たこともない生物が散開して居るのだ。
→zuを「つまり」の意で使うこと最近無いけど、まあ普通に使うので大丈夫やな。

La lex es xeji mal es klian xale.
それは丸く、クリャンのようだ。

Vxorlnes e'c mal tydiest mele'l.
それに興味を持て、傍に行った。
→口語文章なので動詞を文頭に置くと命令形になってしまうので"e'c"を前に置くと良いのだろう。

Mal liaxa fqa yuihurk distykein mal kolkch mi'l.
すると、いきなりそれは飛び跳ね、自分に向かって打つかってきた。

“A!”
「うわっ!」

Mi iesnyx cis.
俺は倒れてしまった。

Liaxa jol malefikina pelx junarle e'i.
逃げようとするが、怯んで動けない。

Mal fqa ali'awior mi'c.
そして、それは自分の上に載ってきた。
→ali'awiorの格組に-'cはないなあ。

Jol jisesno melsj elx yst lernxfar mal ileceon veles ceco fal qa ol dqa.
死ぬであろうことを意識して、パニックを起こして、二回か三回攻撃を受けた。

Mal firlex stuvudo niv mal tyrnees.
傷まないことを理解して、落ち着いた。
→"stuvudo"は恐らく"styvud"のtypo、方言、方言。

Fqa'i sulil mal dusnij.
それを押して動かす。

Lixer sosnuveffe mal zailemalefe fal 50fta li.
起き上がって、50フォンタローエシュ(約15.5m)くらい一目散に逃げた
→liで「~くらい」というのであれば"50fta li zailemalefe"と書いて良い。接置詞節に従属節に関係しない接置詞が置かれることは熟語以外には無い。

Mal, l'tisod celezert mol.
そして、考える暇があった。
→「考える暇」を"lex tisod celezert"と訳すのは微妙な感じがある。私は適当な人間なので"tisodil"とかで訳していただろう。

Fqa es mi'c cafi'anasch pa ers niv sneiet.
こいつは俺に敵対的だが、強いわけではない。
→"es mi'c cafi'anasch"みたいな使い方は余りしない。思うに"el"とか"mels"とかを使って"fqa es cafi'anasch mels/el mi."みたいな書き方なら自然なのかもしれない。

Mal yst kenis mels anfi'e mal tisodain fua snostacirlan.
それで、能力について思い出して、ステータスのために念じた
→別に非文っぽいものは無いのだが、mi'd anfi'eとは言いそう。

Liaxa aplansalustaxm xale ny la lex yosnyn.
次のような画面が現れた
→yosnynはjosnynのtypoだろう。逆は有りだが、方言にしづらいな。

Ferlkesti : Klian
名前:クリャン
Voklisesnejesti (VOS): 1
Nejortosnejsti (NES) : 10/10
Kheltesnejesti (KHS) : 5/5
Morsacecanfysti (MCA) : 3
Kheltececanfysti (KCA) : 2
Fentemorsanfysti (FMA) : 1
Fentekheltanfysti (FKA) : 1
Kirganfysti (KIA) : 2
飛ばす

Fqa veles stieso klian fai xelerl ly.
見た目通りクリャンと呼ばれるらしい。

Mal soorstan es vers fai tisodo.
それで、思った通り、数値は少なかった。

Jol mak xel mime'd snostacirlan fua leles.
比較するために自分自身のステータスをまた見る。

Mal edixa nejortosnejestan essho melx la lex es 17/18.
それでHPは減っていて、18分の17になってる。

Pesta'd iulo ler tisod, velesil ceco io la lex essho metis.
その時の出来事から思った、攻撃された時にそれは減ったのだろう。
→metisは名詞を取るので、ここはjolを使う。
→多分、"Mi tisod ny la lex fai pesta'd iulo."の方が自然。

Firlex, la lex corln kante mels nejorto.
なるほど、これはいうまでもなく生命に関することを意味しているのだ。
→kanteは名詞、kantetが「意味する」という意味の動詞である。

Cirla io la lex es fie, elx jol edixa mi pesterlstes jisesno'i?
本当にそうならば、俺は死に近づいているのだろうか?

La lexe'i tisodo es lujys.
それを考えるのは恐ろしかった。
→"la lex'i"ですな(多分la lexe'dと書いた後に-'iに直して-e-を消し忘れたもの)

Mal snostacirlastan et at letix ekraxaiunss mels elm.
それで、このステータス、他も戦いに関する単語(?)を持っていた
→et atが入っている部分が違和感がある。vatimelなどだったら、自然かもしれない。

Mi es niv elmilirfeneraer……
俺は好戦主義者ではないのだが……

Edixu mi tisod la lex melx edixa klian josxe mi'i.
俺はそう考えいたが、クリャンは俺を追いかけてくる。

Nio jol liaxa mi junarle niv gelx wioll mi elm.
今俺は怯んでいなかった。だから、俺は戦う。
→副詞は動詞の前、或いは-jを伴う限り後ろに置かれる。

Pa nejortosnej vatimel essho fie, elx jol malefikina.
しかし、HPが更に減るなら、逃げよう。

Selene niv pesterlstes fqa'c gelx diurlergen xerfo'd toxa'i snyxus mal soloj.
そいつに近づきたくは無かったから、ちょうどいい大きさの石を拾い、投げた。

Mal, liaxa la lexe'st rodestelil io klian dpan.
すると、それが命中し、クリャンは破裂した。

2018年11月8日木曜日

"Icekai" es xorln unde #3の精読

和訳は私による拙訳であり。非公式である。

Edixa mi mak pen xelerl mal mol fal dzosnir.
俺はまた目を開けると、草原に居た。

Fua nebiua'd ipeicser krafir es set xu.
都市の成長者のため、光景はとても新鮮だった。
→「都市の成長者……?」となったが、多分「都市で生まれ育った」ということなのだろう。普通にfua ipeicser fal nebiua,で良かったのかもしれないと思ったがなんかこれも気持ち悪い。そもそもfua節を文頭に持ってきて、接置詞節を更にその中に作っているのがだめそう。文末に持っていけばfua ipeicser fal nebiuaのままでもいいだろう。

Dovied es starnkax mal mi yuihurkon virotle la dysnesn.
太陽は眩しく、俺は無意識に手を翳した。
→virotleはvirortleのtypoだろう。方言方言。

Mal liaxa mi jusnuk.
そして、俺は驚いた。

Edixa jexi’ert xekyden lixer elx mol dea.
明らかに失われたはずの体があったのだ。

Pa falmet xel mal sniepyn es vilartien snestul niv.
しかし、故意に見ると、腕が慣れた細さではなかった。
→falmetは「意識して、良く考えて」というニュアンスより、故意過失の対立の視点になっている。なのでここは、"ezon"などが良いのだろうか。
→mal以降がなんだか不自然に聞こえる。たぶん自分なら"mi'd sniepyn is snestulusnej zu untirk qune niv."とか書きそうなんだが、云いたいことは分かるけどここもなんか難しいなあ。

Xalwa at es xorln. Tismal, liaxa mi cirla io lidysteinesk?
服も奇妙だ。もしかして、本当に俺は転生したと云うのだろうか?

Mal mi no io es hame stysnon…?
それで、俺は今どんな存在である……?
→多分、「俺の状況は今どんな感じなのだろう?」と言いたいのだろう。まず、接置詞節は動詞から一番離すべきで、それとhameが名詞の前に付いたり、hame自体を名詞として扱う例はコーパス絡みても少なめのようだ。"Hame no io mi lex mol na es."と書いたほうが良さそうだ。

Liaxa la lex'i tisodil io celixiaen aplansalustaxm josnyn mal fiurm fal fontalobus.
そう考えた瞬間、半透明の画面が現れ、眼の前に浮かんだ。
→celixiaenが辞書になかったので驚いた、typoかと思ったが多分celi-xia-enなのだろう。「半透明の」という意味だと判断した。
→aplansalustaxmは語根がaplans(電子機器によって表される)という意味なので、ここには合わなさそう。魔法によってそれが浮かび上がるということであれば、vepaleaとかと入れ替えたほうが良さそうだが、異世界転生者が既存世界のファンタジー系作品が通用するということを基盤としたあれなのであれば、そのままでも良いのかもしれない。

Mi jusnuk mal pacergon xel fua fhasfa’d nolost melx edixu fqa io kranteo es xale ny la lex.
俺は驚いて、それでも何か情報を得るためにそれを見た。そこには次のようなことが書かれていた。
→「そこには次のように書かれていた」ならば"fqa io krante xale ny la lex."だけで良い。「そこには書かれていたことは次のようなことであった」ならば"fqa io kranteerl es iulo xale la lex"と書いたほうが自然だ。

Ferlkesti : Fixa Vetextiju
Voklisesnejesti (VOS): 1
Nejortosnejsti (NES) : 18/18
Kheltesnejesti (KHS) : 42/42
Morsacecanfysti (MCA) : 11
Kheltececanfysti (KCA) : 30
Fentemorsanfysti (FMA) : 14
Fentekheltanfysti (FKA) : 37
Kirganfysti (KIA) : 21
ココらへんはdiscordで相談ずみなので飛ばす。

Anfi'esti : akrunfto, lenivifarlosnej xiesnijo, anfitir celnirfe, farceso
能力:翻訳、経験値増加、空間保存(?)、解読
→anfitir celnirfeは多分動名詞語尾の付け忘れだろう。

Xorln kraxaiun es dat mol.
奇妙な単語がいっぱい在る。
→多分esは必要なくて、"xorln kraxaiun's dat mol."だろう。

Cene mi tisod fhasfa'd kante pa firlex niv harmie la lex es fal cirla.
幾らか言っている意味を推測はできるが、本当にそれが何であるかは分らない。
→リパライン語では西洋言語のような疑問詞と同形の関係代名詞は存在しない。この場合は"~pa firlex niv ny la lex."とまず一文として区切って、"Harmie la lex es fal cirla."と別の文で書くのが一般的。もしくは"~pa firlex niv la zu harmie la lex es fal cirla."でも良いが、"la zu"は比較的砕けた表現なのであまり使わないほうがよい。

Pa, fontles io mi'd aloajerlerm veles kranteo mag la lex kantet fhasfa mels mi.
しかし、最初に俺の名前が書かれているのだから、それは俺に関する何かを意味している。
→ここでの"kantet"の語法に違和感がある。私であれば"qante"を使うかもしれない。

Tan, anfi’e'i lior.
ところで、能力が気になる。

Edixa ytartastan lkurf la lex lyme.
あの声はこれを言ってたのだと思った。

Liaxu tisod iulo xale la lex ad lior "acrunfto" fal les restut mal dytysn aplansalustaxm josnyn.
そのようなことを思いながら、一番左のところにある「翻訳」というのが気になると、新しい画面が現れた。
→"acrunfto"は多分"akrunfto"のスペルミスだろう。良く考えれば、古理語cuhklの/k/が口蓋化してないことがおかしいのであり、古理から古ユナへの変遷の中でも/c/は殆どが後世で[s]になっていることから、これもまたあり……と思ったので方言に採用する。多分標準語でcになってないのは、/cr/という子音クラスタが非許容的(現代リパライン語辞書ではcrebija, dacrarje, dacratoxleの三種であり、crebijaは現世音写であり、後の2つはAIRの借用なので固有語には完全にない)であるからとするのが妥当だろう。
 そういえば、/sr/も[sr]なのでそちらも調べてみたが、そちらには固有語が六つあった。


  • /cr/ 固有語0, 外来語3
  • /sr/ 固有語6, 外来語4, 語源不明2


 /sr/固有語については説明ができ、alsreto, fasripietはそれぞれals+reto, fas+ripietの単なる合成語(古ユナ語としての語根から持ってきた単語がそのままくっついているだけ)であり、fasripietarxenはfasripietの派生語である。veisravijuはveis-r-a-v-ijuからなる派生語で(-r-派生語は)、nasrisorl, ninasrisorlも元は-r-を起源とする派生語であり血清pHにまつわる医学用語であることから古ユナ語の時代などとっくに過ぎた後世の派生語なのだろう。つまり、[sr]が非許容だったのは古理語から現代理語までの何処かであり、/sr/固有語でLIE(LIO)語源の単語が無いことから、恐らく古理語から古ユナ語への変遷の間で[sr]は非許容になっていたのだろう。
→fal les restutは違和感。一番左側というのは分かるがles/leは形容詞にのみ付く。なので、"fal les restuten polto"とかであれば良いのかもしれない。

Akrunfto : Cene letixer firlex eter'd lkurfo zu ni'd fagrigecio mal celes firlexo ni'st lkurfo'it zu kna'd fagrigecio.
翻訳:保持することが出来るものはその者の母語として、他人の言語を理解することが出来る。そして、その者が話すことを相手の母語として理解させることが出来る。
→助動詞は動詞派生名詞にも掛かるので、letixerにも掛かってしまう。この場合はceneをletixerの後においてその間にelxを置けば完璧である。lkurfoにも掛かっているが、私は「話せない事」は翻訳能力の掛かりようがないのでここは気にしなくてもよいと考えた。

Mi mol fal waxunde mal lartass corln lus niv lineparine.
俺は異世界に居て、人々は当然リパライン語を使えない。
→「異世界の人々は」と言うために"fqa io sietiver"とか言うのが良さそうだ。
→"lus (言語)"という語法は大丈夫なのかとCierjusteliumjtを確認した。"Lineparine'd lersse fua niv fagrigeciover i io kynte lus lineparine lap."という文例が見られたのでこれは大丈夫ということになった。

Fqa'd anfi’e'i letix niv fie, virotein ete'd larta'c io elx cene niv es lkurfon lap at.
この力を使わなければ、出会う他人において話すらであれない。
→ioの意味が良くわからないが、「他の人にあったとき」だったら、"ete'd larta'ct viroteinil io"とかになるだろう。"ete'd larta'ct lex virotein pesta"とかだとよりエモい。
→"cene niv es lkurfon lap at"は多分「会話すら出来ない」と言いたかったのだろうが、esの代動詞用法の格組は「-'sは-'iをする」なので、-'iを明示しなかった場合大抵コピュラとして取られてしまう。古い文章でもなければ-'iは必ず明示しているので注意が必要である。

La lex es lujus.
それは恐ろしいことだ。
→lujusは恐らく"lujys"のスペルミスだろう。方言方言(一応、理由をまとめておくと以下の通りになる。)

  1. デュイン方言の話者となる多くの基層言語では[y]が存在せず、よく[ju]や[i]と混同されること
  2. そもそも軟子音+/y/の/y/は[u]で発音されるのでどちらの綴りでも発音は同じである。
  3. スイスやリヒテンシュタインではドイツでweißと書かれる単語はweissと書かれ、これが地域差、方言差の一つともなっているので自然だろうと考えた。


Mal, lecu xel ete'd anfi'ess at.
そして、他の能力も見ようとした。

Mi tisod xelo “lenivifarlosnej xiesnijo” mal aplansalustaxmastan stiesain tisodo xale jur e'c.
俺は「経験値増加」を見ようと考えた。すると、変わるように考えたこと画面が答える。
→「~しようとする」は基本的に"jol"を使った助動詞文で言うことが多い。
→多分、mal以降は「変えるように考えると画面が応答した」のようなことを言っているのだと思うが、であれば"mi tisod juro eineserl mal aplansalustaxmastan stiesain la lex."などが良いのだろう。

Lenivifarlosnej xiesnijo : Letixer icve farfel le loler lenivifarlosnej. (Nio 2tva)
経験値増加:保持者は通常より多くの経験値を得る(現在に、2倍)
→副詞は単立できないので"nio ers 2tva"とするのが良さそうだ。
→"farfel le loler"に違和感を感じた。自分であれば"farfelol"にするだろうが、どうこれを一般化できるのだろう。とりあえず、leの前に置くのは具体的な比較対象で"farfel"のみをおいているのは"farfel"の抽象的なその概念(つまり「普通」という概念、その骨組み)を比較対象においているように感じたから違和感を感じたのだろう。

Fhasfa zu veles stieso “lenivifarlosnej” mol ly.
「経験値」と呼ばれる何かが存在するらしい。

Lenivifarlo is dieniep fal fhasfa lyme.
経験が何処かで数値になるのだと思った。

Pa, harmie lenivifarlo es fal fqiu unde?
だが、この世界で経験とはなんだ?

Lecu mecceries xel alsa'd anfi'ess.
とりあえず、全ての能力を見よう。

Liaxa aplansalustaxmastan mak jur e’c.
画面がまた変わった。

Anfitir celnirfe : Cene letixer anfitir lesur fal ete'd celnirfe.
空間保存(?):保持できるものは他の空間において道具を保存できる。
→今やっと意味が分かったが、別空間に物を置いておけるという話なのだろう。どおりで、"anfitiro celnirfe"に出来ないわけだ。それでは「空間を保存する」になってしまう。では、どう名詞句にするのか。"anfitiro celnirfe'ct"とかにすればいいのだろう。
→ceneがletixerに掛かっているのは上でも見たので省略する。

Fqa es fhasfa xale anfitirgal?
これは保存できるようなどこかなのだろうか?

Mi firlex niv gelx lecu torln la lex.
分からないから、それはほっておこう。

Mal, xeu'd anfi'e es lesback.
そして、次の能力が最後だ。

Farceso : Cene letixer xel lyned adit lesur'd snostacirlan.
解読:保持者は生物と道具の性質情報(ステータス?)を見ることが出来る。
→snostacirlanは多分snostiracirlan(またはsnosti'd acirlan)のスペルミスだと思うが、普通にありそうな単語なので辞書に登録しておく。

Snostacirlanasti?
ステータス?
→通じてないらしい。辞書になくてよかった単語なのかもしれない。まあ、俗語にしておこう。

Mi qune niv la lex mag fontals firlexerl'i ysev mal yuihurk tisod ny la lex.
俺はそれを知らないから、殆ど理解することを諦め、突然次のことを考えた。

Liaxu mi'st xelerl cirla io elx es snostacirlan lyme.
俺が見ているものは本当にステータスなのだと思う。

Festelon lkurf “Pielyn snostacirlan”.
試しに「ステータス表示消去」と言う。

Mal aplansalustaxmastan tejiest dea!
すると、画面は消えたのだ!

Fqa io mi kanstaktes zu fqa es snostacirlan.
これでこれがステータスであるという確証を得た。
→kanstaktesの表記が辞書に無かったので格組もこれを採用して、追記しておく。
→zuは関係代名詞だが先行詞を必要とする。基本的にzuのみの関係節を動詞は取れない。だが、"kanstakt zu fqa es snostacirlan"という名詞句を動詞化した状態と考えれば文法的には成り立つが、それでもあまり一般的ではない。laをzuの前に前置すべきだと思う。

Dexaftesto fhasfa'd karnivo es xonerm.
何か謎を解決するのは楽しいことだ。
→karnivoはkarnivanoのことだろうか、方言にする。

Lirs, cirla io deliu mi lkurf elx karxo?
ところで、本当の望みを言うべきだろうか?

Festelon tisodain “Xel snostacirlan” mal snostacirlan'd aplansalustaxma mak josnyn.
試しに「ステータスを見る」と念じると、ステータス画面が再度現れた。

Firlex, cene mi pesta at corln es fqa.
なるほど、俺はpestaでも当然これであれる。
→文意が取れなくてpesta atが良くわからないな……cene corln es fqaというのも割と謎。

Fai sysito, fqa es penxen.
とにもかくにも、これは便利だ。

Mal, liaxa mi fonti'a snostacirlan'd als.
そして、俺は全ての能力を確認した。

Harmie lecu es fal fasta?
これから何をしよう?
→"lecu mi es harmie'i fal fasta?"かなあ。

Liaxu tardeloko es ny penxen gelx lecu fontles melfert fqiu dzosnir.
立ち止まっててもどうにもならないから、まずはこの草原を探索しよう。

2018年11月3日土曜日

"Icekai" es xorln unde #2の添削


Edixa mi pen xelerlil io elx edixu mi mol fal flan celnirfe......
目を開けた時には俺は白い空間に居た。

Mili, edixa mi corlnain jisesn pa.
待て、俺は死んだはずじゃ。
→corlnain V paはそれ以降に文が続くので、ここは相位詞paのみでいいと思う。

“Liaxa co kantfilxen?”
「気が付きましたか?」

Mi jel josnuk julupia'd ytarta lerj fhasfa.
何処からか聞こえる女性の声に俺は驚いた。
→多分jel jusnukって書きたかったのだろうけどjelは要らないかな、でもjusnukは自動詞だから、julupia'd ytartaはmelsとかで取ったほうが良さそう。

“Mi es parconal fon unde zu veles stieso ‘Icekai’. Co'd lkurftless io lkurf felx la lex es ‘waxunde’ ja?”
「私はicekaiと呼ばれる世界の管理者です。あなたの言語で言うなら、それは異世界かしら?」

Liaxa ci's lkurfo fal ‘waxunde’ es lurkxargen...waxundesti? Jol mi tudiest la lexe'l leusj werlfurp. Lirs, mi es nertniar mag mi qune niv tiliestonj.
彼女の話は異世界において訛っていた。……異世界だって?俺はウェールフープでそこに行ったのだろう。だが、俺はネートニアーだから細かくはわからないのだが。
→「異世界と言った言葉遣いが訛っていた」というならば"ci's 'waxunde''i lkurfel"のほうが良さそうだ。
→tudiestは方言語(デュイン)であるのでtydiestに直したほうが良い。

“Ers naste waxunde fon ark fhasfa xale la lexe’d paltaum'i ”
「その場所をような何処か彼方の完全な異世界です」
→文意が良く分からない、まずfon arkのように「接置詞節に名詞や動詞に関わるのでなければ接置詞をおいてはならない」ため不自然。文脈が取れないためxaleがどっち方向に掛かっているのか分からず、paltaum'iを動詞が取っているとすればErs以外にありえないが、かと思うとnaste waxundeが浮いてしまう(主語だとしても良く分からない)

E? Edixa mi ytarta io lkurf la lex? Ci farces mi'd tisodo? La lex es vagven. Lirs, fi edioll mi jisesn, elx harmy mi mol fal fqa?
え?俺は声に出してそれを言ったっけ?彼女は俺の考えたことが分かるのか?馬鹿げている。だが、もし俺が死んだのであれば、なんで俺はこんなところにいるのだろう?
→"ytarta io lkurf"「声に出して言う」は採用する。
→"mi'd tisodo"「俺の考えたこと」は古語的、標準的には"mi'st tisodo"と書く。

“Icekai duleses co'd molo. Mag mi lekhnaxait co'd effarle niryj'l.”
「イセカイはあなたの存在を必要としているのです。だから、あなたの魂をここへと導いたのです。」
→*dulesesは多分deluses(-'sは-'iを-'sciについて 必要とする)のスペルミスだろう。方言として採用する。
→間違えではないのだが、せっかくniryjに副詞用法があるのだからlekhnaxaitの前につけるなどするとさっぱりするのではないだろうか。

Cene niv mi tvarcar eso la lex. Effarlesti? Liaxa mi yuihurk tisod fhasfa mal xel xeruk, niekyr corlnein mol fal fqa pa, mol niv.
そうであることを俺は信じられなかった。魂?俺は突然何かを思って、下を見た。あるはずの体は無かった。
→確かに理語には-ainと-einがあって紛らわしいが、「~だったはずが」はS corlnain V pa,ですな。これも方言にありそう。

“La lex es corlnen. Cun edixe co'd niekyr xelvin snesva. Pa elaja. Wioll co lidysteinesk fal Icekai.”
「当然です。あなたの体はすでに滅びてますから。でも、大丈夫。あなたはイセカイに転生しますから。」

Mi lidysteinesk dea? Liaxa ci lkurf vagven iulo fal lovik nestil pelx mi's eso fqiu fal fqa es vekorx jexerrt jol.
俺が、転生するだ?先程、彼女はバカバカしいことを言った。だが、俺であることはこのここに、決定的な証拠だろう。
→リパライン語のesは存在動詞的ではない。存在動詞を扱いたいときはmolを使うので"fqa io mi's molo"とするべきかもしれない。fqiuが何故あるのか良く分からない。「私がここに居るというこのこと」ということであればmoloに-stanでもつければ良いのかもしれない。

“Mal no io mi nienex co Icekai’l. Wioll mi amcol fhasfa’d anfi’ess co’c fal parconala’d anfhiu.”
「それで、今からあなたをイセカイに送ります。管理者権限で何かあなたに力を与えましょう」

Mili plax, selene mi nat tidest......
待ってくれ、訊きたいことがある……

2018年10月13日土曜日

xaleの語源の話


xaleには二つの謎が存在している。

  1. xarleと書かないにも関わらず発音は[ʂa:le]
  2. NAAN単語であるために前置詞的でも、後置詞的でもある
  3. 由来が良くわかってない
これらを解決できる設定が出来たので書いておく。

まず、話は古リパライン語に遡る。古リパライン語にはkattaという自動詞があって、主語と補語を取って「~は~のようだ」という意味を表した。以下は、過去に使われた例文である。

"Shone hudosl's longiv fghpha's farl niguhato'd klikoino katta."
「素晴らしい人も長くは持たずそれは春の夜の夢のようだ
(現:Xorlnem larta's veles niv cesnerto mal fqa's fir'd nukusu'd liqka xale es.)

このようにSOVの形でまず最初の主語を-'sで取って、それが補語に似ていることを表していた。
 古典リパライン語の文の接続は現代リパライン語のように接続詞を必要としなかった。上の例文でも見られるように古典リパライン語では"Shone hudosl's longiv" 「素晴らしい人も長くは持たない」(この時代にコピュラのesはまだない、形容詞longivが述語扱いになっている)のあとに接続詞もなしに主語が続いているのに対して、現代語はmalを挟んでいる。文の接続や現代語の動副詞的な用法は、この時代では基本的に何も挟まれることがなかった。
 時代が流れるにつれて古リパライン語の支配的語順はSVOとなった。古リパライン語では格接辞の省略は許されていなかった。語末に来て、格を取らない補語を取るこの自動詞の用法は次第に非文法的となって品詞が動詞から後置詞的になっていった。文の接続や動副詞的な用法では何も挟まれなかったがためにkattaは自然に後置詞的動詞になった。

"Velgano katta zelk's klumjnnoll."
「ヴェルガナのような敵が押し寄せてきた」
(現:Edioll velgana xale zirk kliemjn.)

このようにしてkattaは後置詞になった。

ところで、現代リパライン語やヴェフィス語の祖となった古リパライン語は実は標準的なエスプラタオ方言ではなかった。これらの元となったのはスキュリオーティエ叙事詩でデーノ藩国と呼ばれる東の大きな辺境の地域のデーノ方言であった。デーノ系の人間は非常に多く、近代国家が出来上がっていく上で強い文化的影響力を持っていたからと見られている。このデーノ方言には数(単数、複数、不加算)と定性・不定性で使い分ける定冠詞が存在していた。


冠詞  一つ  複数  数えられない 
相手が既知  la  lu  lo 
相手は既知ではない ls lc  lv  


 中期リパライン語になるにつれて、この冠詞体系は廃れていった。この冠詞は現代リパライン語のla(名詞を明示する前置詞)やヴェフィス語のle(強調の前置詞)として残っている。しかし、デーノ方言の血を継ぐユナ・リパラオネ語派やヴェフィス語派では定性・不定性の文法的区別はそもそもなかった(現代リパライン語の-stan, -steは古ユナ語以降にできた)。
 古リパライン語デーノ方言でもkattaの後置詞的動詞化は進んでいた。これと共に中期リパライン語になるにつれて定冠詞の存在が形骸化していた。デーノ方言のkattaの利用では"katta la 名詞"という語の連続が一般的であったが、これは中期リパライン語では"katle"という語形を生んだ。これは次のような過程を経て出来ている。
  1. 形骸化した定冠詞がkattaの語形の一部であると思われる。
  2. 一番一般的な形であるkattalaから母音が脱落して、katlaになる。
  3. 動詞であることを明確化させるためにkatlaに-e(動詞語尾)が付く。古典リパライン語のルールに沿い、語末母音が落ちてkatleという形になる。
 この語形で中期リパライン語からヴェフィス語にchallais [ʃa:le]という語形で輸入された。ヴェフィス語派では一部の古典リパライン語の[k]が[tʃ]または[ʃ]に変化した。なお、ユナ・リパライン語派では[k]は[k]のままか、[s]になった(古典語 ci[ki] -> 現代語 ci[si])。このために第一音節の/k/はchになる。tlという子音クラスタは後方同化して、/ll/ [l:]になった。ヴェフィス語の長子音は古語には残っていたが、中期語では短子音化した。二音節目が/le/になっているのはこれに沿っている。語尾に付いている-sは発音されないが、中期リパライン語のコピュラesやヴェフィス語自身のコピュラesとの類推で語形に追加されている。第一音節が長母音になっているのは、ヴェフィス語のアクセント(後ろから二つ目の母音)が長母音かしやすいということに由来しており、これは子音クラスタである/tl/->/ll/が短子音化したことによる代償延長という意味で強化されていると言えよう。

 ヴェフィス語ではkatle……後のchallaisは古語期では名詞と前置詞として混同していた。
 -ai+子音語尾の単語は動詞としてはfaisクラス動詞、名詞としてはnaiクラス名詞に分類される。-aisはその中でも動詞にしても、名詞にしても良くある語形であったために名詞と捉えられ、名詞としては"名詞.属格変化 challaut 名詞"という形として古リパライン語でのkattaの後置詞的動詞の用法を残した。(challautの発音は[ʃaloː]になる。auが[ow]または[oː]であり、アクセントが移動するため。)
 変わって、前置詞と捉えられたのはヴェフィス語からは後置詞という品詞が消えたためであった。ヴェフィス語や現代リパライン語が古い形を残したデーノ方言から派生したため、中期リパライン語の支配語順であるSOVではなくSVOを残していた。この語順に沿って後置詞ではなく前置詞が使われるようになり、もともと後置詞であった単語も前置詞になる場合があった。これは現代リパライン語においても発生しており、fua, fal(古:pal)は古典リパライン語では後置詞であり、前置詞になるのは古ユナ語からである。
 このために後置詞的動詞の用法で完全に後置詞と捉えられていた用法からは修飾方向が反転してしまった。

"Infenaut challaut ĵouin kailaidèn."
"Ĵouin challais infena kailaidèn."
「棘のような何かが飛んできた」
(現:Infarna xale fhasfa klieFhasfa xale infarna klie

 この状態でこれらは古ヴェフィス語から古ユナ語に輸入された。しかし、ヴェフィス語と同じように名詞と前置詞という形で輸入されたのではない。以下のような変遷を経た。

1)まず、古ヴェフィス語において名詞としての使い方が"名詞.属格変化 challaut 名詞"という形で定着していたことで名詞用法から輸入されたxalorが輸入される。xalorは古ユナ語の音韻変化規則(下記参照、[o(ː)] -> [e]/[a,o]_____#)に沿ってxaleという語形に変化した。これは古理語やラネーメ祖語由来の単語の借用語などでも起こっており、challautの借用が比較的非常に古い段階であることが分かる。

allo -> alle
lnhuo -> anfi'e
selene poioo -> selfajie
wolki nov deo -> valkinde
*yujo(ラネーメ祖語) -> oje
*phoobo(ラネーメ祖語) -> perbe


2)"名詞 challais 名詞"という形の前置詞用法から輸入された音声通り、xarleという語形が輸入される。


 古ユナ語は現代標準リパライン語の古語であり、現代語でこれらの単語は失われることなく使い続けられた。しかし、xaleとxarleは現代語に入って混同し始める。これはリパライン語の口語の例外発音の成立に由来している。現代口語リパライン語の例外発音にはアクセント母音が長母音化する規則がある(cf. 20181013版 文法書 1-6 10.)。これによってxarleがxaleの口語の例外発音を適用した形態として認識されるようになり、綴り上でxaleに収束していくことになる。この現象はxaceのような基礎的な単語にも起こっているので現代語の早期に始まっていると考えられるが、古ユナ語ですでにxaleとxarleが似たような語形になっていたため、そのままアクセント長音化の影響をもろに受けた。
 この綴り上のxaleへの収束によって名詞用法と前置詞用法を由来とする双方の用法が一つの単語に一元化された。

現代標準リパライン語のxaleという単語はこういう流れで成立した。最初に挙げた謎にも以下のように答えられるだろう。

  • xarleと書かないにも関わらず発音は[ʂa:le]
→もともとxarleとxaleの二単語が存在したが、口語の例外発音につられてxaleに一元化された。以後、xaleの第一音節は長母音で発音しても、しなくても良いことになった。

  • NAAN単語であるために前置詞的でも、後置詞的でもある
→古ヴェフィス語にあった二つの用法が本来はxarleとxaleで使い分けられていたのに音韻変化でxaleに一元化されることでNAAN単語になってしまった。

2018年9月15日土曜日

Haskell版2003lkインタプリタ エラーメッセージ翻訳ログ

CommonIO.hs:20: putStrLn' English $ NormalMessage $ "\nparsing " ++ filepath ++ ":\n"
(これよくわかんない)

Execute.hs:64:  then runtimeError $ "f5 register was not preserved after the call. It should be in " ++ show initialF5 ++ " but is actually in " ++ show a
>"Firjalen f5 veles furnkieo fasta fenxeil. Mole la lex es " ++ show initialF5 ++ " pelx la lex es" ++ show a ++ " fal cirla"

Execute.hs:276:   Nothing -> runtimeError $ "Undefined label `" ++ unLabel label ++ "`"
>"Firsykaloa l'es `" ++ unLabel label ++ "` es snojanerfe."

Execute.hs:276:  Nothing -> runtimeError $ "Undefined label `" ++ unLabel label ++ "`"
>(上のと同じなんだけど)

Execute.hs:309:   | otherwise -> runtimeError $ "nx has an invalid address " ++ show currentNX
>"nx laxn dirjasanasch setival zu es " ++ show currentNX

Linker.hs:23: Left _ -> Left $ LinkError "multiple files lack `kue`"
>"Chertifess mol niv mels `kue`"
(心配)

Linker.hs:25:  Nothing -> Left $ LinkError "all files have `kue`"
>"Als chertif laxn `kue`"
(kueの動作が良く分からない)

Linker.hs:37:   "conflict: different files export the same label(s) `" ++ intercalate ", " (map unLabel labels) ++ "“"
>"Sliejseso: cuturlo eustira'd chertifess feat daliu'd firsykaloa `" ++ intercalate ", " (map unLabel labels) ++ "“"
(心配、コロンは"es", "is"で読む場合もあるということ、初学者とかに書かないとなあ。)

Linker.hs:45-46:    "conflict: cannot import label(s) `" ++ intercalate ", " (map unLabel xokConflicts) ++   "` that is already defined in the file"
>"Sliejseso: elx mouteo niv cene firsykaloa `" ++ intercalate ", " (map unLabel xokConflicts) ++   "` La lex veles snojo xelvinj fal chertifestan."
(まあ、あってるやろ)

Linker.hs:50-51:   "cannot export label(s) `" ++ intercalate ", " (map unLabel kueWithoutEvidence) ++  "` that is not defined in the file"
>"Cene niv cuturl firsykaloa `" ++ intercalate ", " (map unLabel kueWithoutEvidence) ++  "` La lex niv veles snojo fal chertifestan."
(定義されてないラベル奴~~~~)

Messages.hs:16: show' English (LinkError str) = "LinkError: " ++ str
>"Nixo melsrolfeno: " ++ str

Messages.hs:19: show' English (ParseError str) = "ParseError: " ++ str
>"Nixo kakitercenust: " ++ str

Messages.hs:22: show' English (RuntimeError str str2) = "RuntimeError: " ++ str ++ str2
>"Nixo ingglimj: " ++ str ++ str2

Parse.hs:72:beautify [_,"+"] = left "Unexpected + at the end of input"
>"Delriunerfe + mol fal enerlen leijubackerstan"

Parse.hs:73:beautify ("+":_) = left "Unexpected + at the beginning of input"
>"Delriunerfe + fal enerlen fassleijustan"

Parse.hs:74:beautify ("@":_) = left "Unexpected @ at the beginning of input"
>"Delriunerfe @ fal enerlen fassleijustan"

Parse.hs:87:normalize [(Nothing,_)] = left "l' must be preceded by an instruction"
>"Deliu l' mol pesta cersva'd uies"

Parse.hs:148:  [] -> lift $ left "nll must be followed by an instruction"
>"Deliu nll mol fasta cersva'd uies"

Parse.hs:152:  ((Nothing,_):_) -> lift $ left "nll must not be followed by l'"
Parse.hs:163:toI xs = lift $ left $ "Unparsable command sequence " ++ show xs
>"Kakitercenustusykinerfe xlaiso'd leiju zu " ++ show xs ++ " mol"

Parse.hs:167: Nothing -> lift $ left $ "`" ++ x ++ "` cannot be used as a valid label"
>"Cene niv lus `" ++ x ++ "` cixj suiten firsykaloa"

Parse.hs:177: parseRegister str = left $ "there is no register named `" ++ str ++ "`"
>"Miv mol firjalen ferlke's zu es `" ++ str ++ "`"

Parse.hs:185:  | otherwise = left $ "cannot parse `" ++ str ++ "` as a valid data"
>"Cene niv es kakitercenust'i mels `" ++ xs ++ "` cixj suiten acirlan."
(エラー内容がよくわかんない)

Parse.hs:206:parseL xs = left $ "cannot parse `" ++ xs ++ "` as a valid place to put data"
>"Cene niv es kakitercenust'i mels `" ++ xs ++ "` cixj suitenal enerle'l."
(エラー内容がよくわかんない)

TentativeLoad.hs:29:    Left $ LinkError "size limit of a single file was exceeded"
>"panqa'd chertifen xerfo es sach'arrefoien fai jurkenel'd snojostan"

TentativeLoad.hs:32:  Left labels -> Left $ LinkError $ "duplicating local label(s): " ++ intercalate ", " (map unLabel labels)
>"local firsykaloa'st sliejseso: " ++ intercalate ", " (map unLabel labels)