2018年1月22日月曜日

「雲母」

「雲母」……中国で原産地が山中の雲が発生するところであると考えられたために「雲が発生する母なる地」として雲母と呼ばれるようになった(ソースが不安なため、民間語源の可能性あり、下記にあるサンスクリットの単語には雲の意味があり、これが関係した可能性もあり。)

「きらら、きら」……画材として砕いた雲母のカケラはキラキラと輝くため、雲母が多く産出される地名にはこれにちなんだものがある。

"mica"……ラテン語のmicare(輝く, mico<PIE *meyk-「ちらちら光る」)の類推の影響を受けて、mica(くず、かけら、小片、粒)から、此れ自体はさらに遡るとPIE *smeyg-(OEDには*smik-って書いてあった)(小さい)から来ているとされている。

"glimmer"……大体ゲルマン系はこういう語形らしい。元々は「(ちらちらと揺れて見える弱い)かすかな光,微光, きらめき」の意。エスペラントのglimoもたぶんこれやろ。

"слюда"……スラブ系は似たような語形が多い。これはロシア語。語源はよくわからん。

"kiille"……"kiiltää"(光る、輝く)という動詞に語尾-e(形式名詞をつくる語尾)が付いた形。エナメルのことも表すらしい。

"अभ्रक", "अभ्र"……サンスクリットにおける雲母、テルグ అభ్రకము(abhrakamu)やベンガル অভ্র(obhr), ヒンディー अभ्रक(abhrak), カンナダ ಅಭ್ರಕ(abhraka), マラヤーラム അഭ്രം(abhram), パンジャーブー ਅਬਰਕ(abaraka), ウルドゥー ابرق(abrak)と同根と思われる。abとbhra(水の運搬者)から出来た合成語であり、原義は雲っぽい。医療用途としての雲母がこの単語で表される。
tsésǫʼ……ナヴァホ語、「星の石」の意。

μαρμαρυγίας……例によってギリシャ語、「(金属の)輝き」の意の動詞から派生した。


0 件のコメント:

コメントを投稿